今さら聞けない?コンテンツマーケティングとは? 今さら聞けない?コンテンツマーケティングとは?

MARKETING

マーケティング手法のひとつとして、近年急速に浸透しているコンテンツマーケティング。さまざまな企業が取り組み成功事例も増える一方、「継続するのが難しい」「思ったように成果が上がらない」といった声が聞かれるのも事実。
そこでこの特集では、いまさら聞けないコンテンツマーケティングの基本から、コンテンツマーケティングを始める前に知っておきたいポイントや、実施する際におさえておきたい成功するためのノウハウまで、コンテンツマーケティングの全体像を徹底解説します!

コンテンツマーケティングとは? コンテンツマーケティングとは?

最初に考えたいのは、そもそも「コンテンツマーケティングとはなにか」ということ。分かっているようで分かっていないかもしれない、いまさら聞けない基本を確認しておきましょう!

コンテンツマーケティングの定義

コンテンツマーケティングとはなにか。まずは基礎知識として、よく引き合いに出されるコンテンツマーケティングの本場アメリカのContent Marketing Instituteの定義を見てみましょう。

Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating
		and distributing valuable, relevant,and consistent content to attract and retain a clearly defined audience
		 — and, ultimately, to drive profitable customer action. Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating
		and distributing valuable, relevant,and consistent content to attract and retain a clearly defined audience
		 — and, ultimately, to drive profitable customer action.

和訳(Google翻訳)

コンテンツマーケティングは、価値ある、関連性の高い、一貫性のあるコンテンツの作成と
		配信に重点を置いた、戦略的なマーケティング手法であり、明確な顧客層を引き付けて保持し、最終的には収益性の高い顧客行動を促します。 コンテンツマーケティングは、価値ある、関連性の高い、一貫性のあるコンテンツの作成と
		配信に重点を置いた、戦略的なマーケティング手法であり、明確な顧客層を引き付けて保持し、最終的には収益性の高い顧客行動を促します。

出典:https://contentmarketinginstitute.com/what-is-content-marketing/

言い換えると、「ターゲットユーザーに対し、価値のあるコンテンツを提供し、理解・共感を得、購買へと促すことで、マーケティング上の成果獲得をめざす」のが、コンテンツマーケティング。

もう少し端的にいうと、「ターゲットユーザーとのコンテンツを通じたコミュニケーションを軸としたマーケティング手法」。本特集ではこの定義に基づき、コンテンツマーケティングについて考察します。

コンテンツマーケティングの歴史

そもそもコンテンツマーケティングとはどのように始まったのでしょうか。アメリカのContent Marketing Instituteがインフォグラフィックにまとめたところによると、最古の事例はなんと紀元前4200年頃(6200年前!)の壁画とされています。

出典:https://contentmarketinginstitute.com/2012/02/history-content-marketing-infographic/

そこまでいかなくても、コンテンツマーケティングの事例といえるものは、18世紀~19世紀ごろの時代にもよく見られており、アメリカ合衆国建国の父として米100ドル紙幣に肖像が描かれているベンジャミン・フランクリンや、バンドエイドでおなじみジョンソン・エンド・ジョンソンもコンテンツマーケティング的なアプローチを行った記録が残されています。

出典:https://contentmarketinginstitute.com/2016/07/history-content-marketing/

このように、以前から見受けられていたコンテンツマーケティングですが、とくに重要視され始めたのはちょうど21世紀に入ってから。本特集でも度々登場するContent Marketing Instituteの前身が設立されたのが2007年。そして、Content Marketing Instituteが主催する世界最大級のイベント、コンテンツマーケティングワールドが初開催されたのは2011年のことです。日本でコンテンツマーケティングが注目され始めたのは、本場アメリカで一般的なマーケティング手法となってきた2014年頃から。ここ数年で急激に浸透し、多くの事例が見られるようになってきました。

コンテンツマーケティングの特徴 コンテンツマーケティングの特徴

コンテンツマーケティングに取り組む前に知っておきたいのが、コンテンツマーケティングの特徴。メリットやデメリットをはじめ、マーケティング手法としての特徴を正しく掴むことは、効果的にコンテンツマーケティングを実施する近道です!

コンテンツマーケティングの
メリット・強み

コンテンツマーケティングには多くのメリットがあり、ビジネスやマーケティングの状況によってその可能性は無限大ともいえます。ここでは、数多のメリットの中から、代表的なものを紹介します。

    1
  • 支援型のコミュニケーションによるターゲットユーザーとの関係性の構築
  • 2
  • 幅広い層のターゲットユーザーへのアプローチが可能
  • 3
  • コンテンツのストックによる持続的な効果
  • 4
  • ロイヤルカスタマーやファン、アンバサダーを形成しやすい
  • 5
  • 予算や投入できるリソースに応じた取り組みが可能

支援型のコミュニケーションによるターゲットユーザーとの関係性の構築

コンテンツマーケティングは「ユーザーにとって価値がある情報を適切なタイミングで届ける」支援型のコミュニケーションであり、「ユーザーが知りたいかどうかに関わりなく一方的に情報を送る」ものではありません。

したがって「ユーザーが知りたいこと」「ユーザーにとって価値のある情報」を継続的に発信することにより、ターゲットユーザーと良い関係を築き、深めていくことができます。

幅広い層のターゲットユーザーへのアプローチが可能

コンテンツマーケティングの大きな特徴のひとつが、「これまでのマーケティングにおいて重要視されていなかった潜在層のユーザーへのアプローチが可能」であるということ。

ユーザーそれぞれのステータスやニーズに応じたコンテンツを発信することにより、接点の創出や見込み客の育成を行い、これまでのマーケティング活動、プロモーションを補完することが可能となります。

コンテンツのストックによる持続的な効果

ユーザーにとって価値あるコンテンツによる効果は瞬間的なものではなく、中長期にわたり持続的に発生します。このため、コンテンツマーケティングには、コンテンツがストックされればされるほど、その相乗効果が生まれやすい傾向があります。

したがって、中長期にわたり施策を展開し、コンテンツが蓄積されその相乗効果が大きくなるにつれ、徐々に費用対効果が高くなり投資回収が容易になるのが、コンテンツマーケティングの特徴といえます。

ロイヤルカスタマーやファン、アンバサダーを形成しやすい

継続的に、幅広く、良い関係を築くコミュニケーションを展開する。このようにコンテンツマーケティングの本質に沿ったアプローチを実現できれば、ビジネスのロイヤルカスタマーだけでなく、コンテンツのファンやブランドを積極的に応援するアンバサダーなどを育成することも可能となります。

このように、継続的かつ積極的に自社ビジネスやブランドを支持してくれるユーザーと、コンテンツを通じてコミュニケーションを図ることにより、LTV(顧客生涯価値)の最大化に貢献することができるのは、コンテンツマーケティングの大きなメリットです。

予算や投入できるリソースに応じた取り組みが可能

コンテンツマーケティングを始めるのに、多大なリソースや予算が必要というわけではありません。コンテンツの制作や発信は、低予算からスモールスタートし、成功例を積み重ねながら徐々に拡張していくことが可能です。

一方で、多くの予算や人員を確保できれば、より多くのことに取り組み、より大きな効果を生み出すことが期待できます。自社や自部門の予算や投入できるリソースに応じ、柔軟に取り組めるのがコンテンツマーケティングの利点です。

コンテンツマーケティングの
デメリット・弱み

コンテンツマーケティングには多くのメリットがある一方、デメリットや弱みがあるのも事実です。こちらも代表的なものをいくつか取り上げますので、コンテンツマーケティングに取り組む際の参考にしてみてください!

    1
  • 成果を実感できるまでに時間と手間がかかる
  • 2
  • 継続した運用と改善が必要
  • 3
  • 目標設定・効果測定が難しい

成果を実感できるまでに時間と手間がかかる

コンテンツマーケティングが得意とするのは、中長期に渡るコミュニケーションを通じた成果の獲得であり、短期的・瞬間的な成果や売上の獲得を期待するのはあまり現実的ではありません。

成果を実感できるようになるまでには、コンテンツとコミュニケーションを積み重ねる必要がある場合がほとんど。そのための時間や労力、ときに予算が必要となることは、予め理解しておきましょう。

継続した運用と改善が必要

効果的にコンテンツマーケティングを推進していくためには、継続した運用と改善が必要になります。しかしコンテンツの企画・制作や、定期的に状況を分析し改善を施していくことを続けること、またそのための体制を構築することは決して容易ではありません。

また、運用中にいつのまにか目的や方向性があいまいになってしまう、改善すべき点があるのに手が回らない、といったケースもよく見られます。コンテンツマーケティングを成功させるためにはスタミナを要求される、ということを覚えておく必要があります。

目標設定・効果測定が難しい

コンテンツは、「これくらいのリソースをかければ」「こういうコンテンツを出せば」こうなる、というような効果の予想が難しく、したがって「何を」「どれくらい」期待できるのかを判断し、目標を設定することが難しい面があります。といって、広告など他の施策と同じ物差しで目標を設定することは適切ではありません。

同様の理由で、効果測定も課題となりやすい点です。コンテンツマーケティング全体としての影響や効果はデータにすべて現れるとは限りません。また、どのように効果を測定し・評価するのかはコンテンツマーケティングの目的が何かによっても異なります。

予めコンテンツマーケティングの目的を明確にしたうえで、目標は設定するだけでなく常に状況に応じて見直すこと、また何をどのように測定し評価するのか、軸を定め、ブレずに一貫して分析していくことが重要です。

コンテンツマーケティングと
広告のちがい

このようなメリット・デメリットを整理したうえで、さらにコンテンツマーケティングの特徴をわかりやすく理解するために、広告とのちがいについて考えてみましょう。

広告 企業が伝えたい情報を送り込む⇔コンテンツマーケティング 相手にとって役立つ情報を見つけてもらう 広告 企業が伝えたい情報を送り込む⇔コンテンツマーケティング 相手にとって役立つ情報を見つけてもらう

一般に広告と呼ばれる手法においては、企業・ブランド・製品側が「自分が伝えたい情報を送り込む」のに対し、コンテンツマーケティングは「相手にとって役立つ情報を発信し、見つけてもらう」手法といえます。

つまり、広告は「企業視点」で情報発信するのに対し、コンテンツマーケティングは「ユーザー視点」で情報発信する、という情報発信する際の視点のちがいが大きいといえます。

コンテンツマーケティングと広告は、「どちらが優れた手法か」と択一的に比較するものではなく、それぞれのちがいを踏まえたうえで上手に組み合わせて活用することで、マーケティングにおいて補完し合いより大きな効果を生み出せる可能性があるものといえるでしょう。

コンテンツマーケティングが注目される背景 コンテンツマーケティングが注目される背景

コンテンツマーケティングが近年注目され、急速に普及しているのには、「マーケティング環境が変化している」という背景があります。どのように環境が変化しているのか、ここでは大きく分けて3つのポイントを取り上げます。

人々の情報接触状況が
変化している

いちばんの要因といえるのが、インターネットの普及がもたらした「情報接触状況の変化」。いまや情報が洪水のようにあふれていますが、人々が消費できる情報量が同様に増加しているわけではありません。したがって、多くの情報はスルーされやすくなっており、「自分の興味関心に合う情報」でなければ見ようとしない、受け入れない人が増えています。こうした環境の中でどのように情報発信するかは、マーケティング上の課題となっています。

情報過多・情報洪水の時代 消費者の方法スルー能力の発達

情報接触状況の変化を加速させているのが、スマートフォン利用者の増加です。近年の急速な普及により、いまやスマートフォンの保有率はパソコンや固定電話と同レベルにまで達しており、スキマ時間や、他のことをしながら(例:テレビを見ながらスマホでネットサーフィン)インターネットを利用するケースが増加するようになっています。

このような人々を取り巻く情報の流通状況や接触方法の変化により、ターゲットユーザーにとって魅力的な情報を発信することの重要性が年々高まっており、コンテンツマーケティングが注目される背景となっています。

購買における意思決定の
プロセスが変化している

ZMOT。2011年にGoogleが提唱した、デジタル時代における新たな購買の意思決定モデルは、いまや至るところでふつうに見られる行動といえるでしょう。ZMOTはZero Moment of Truthの略で、日本語に訳すと「ゼロの真実の瞬間」。店頭に行く前、オンライン上での商品情報、レビュー、体験談などを通じた情報収集によって、実質上購買の意思決定がなされる、という理論です。

ZMOTは、インターネット上の情報がネットサーフィンをして眺めるだけのものではなく、リアルな世界において、人の意思決定や行動に大きく影響を及ぼすことが観察されたことから提唱されたといえます。みなさんにも、インターネット上の情報をもとに、自分が買うものを決めた経験があるのではないでしょうか?

言い換えれば、インターネット上における情報発信が、売上や利益といったマーケティング・ビジネス上の目標に与える影響は、相当大きなものとして捉える必要があるということ。このことが、コンテンツによる認知や態度変容、事例や体験談、レビューなどによる比較検討や意思決定の後押しなど、コンテンツマーケティングによるアプローチが重要視されるようになった大きな要因のひとつといえます。

自分ゴト化・共感の連鎖が
大きな影響力を持つ時代

インターネットやスマートフォンの普及とともに、近年ますます多くの人々が活用しているのが、SNS。総務省の調査によると、なんらかのSNSを利用している人は7割を超えているとされています。

SNSの影響力は年々大きくなっており、ビジネスやマーケティング、ブランドを語るうえで欠かせない存在になってきています。その流れのなかで非常に重要な要素となっているのが、「自分ゴト化」と「共感」です。

SNSで見かけた知人・友人・企業・インフルエンサー等を通して発信される情報を「自分ゴト」として捉えられるか、「共感」できるか、ということが何を買うか、どのブランドを支持するか、あるいはファンになるかを決める重要な判断基準となってきています。みなさんは、ふとSNSで見かけた情報が自分ゴトとなった、あるいは共感できた、ということがきっかけで、何かを見たり、選んだり、買ったりした、という思い当たる経験はないでしょうか?

こうした背景により、「ユーザー視点で」情報を発信し、自分ゴト化しやすいコンテンツや共感できるストーリーを通じてコミュニケーションを図るコンテンツマーケティングもまた、ますます重要な手法として注目されているのです。

コンテンツマーケティングの手法 コンテンツマーケティングの手法

コンテンツマーケティングの実施にあたって知っておきたいのが、「コンテンツマーケティングを実施する方法の選択肢」ではないでしょうか。どんな選択肢があるのか、コンテンツマーケティングの手法を体系的に整理してみましょう。

トリプルメディアの進化系!?PESOモデルとは

コンテンツマーケティングの手法を整理したものとして日本で有名なのは、既存メディア等への広告を主とする「ペイドメディア」、消費者起点で情報が流通するSNSなどの「アーンドメディア」、自社が運営・管理するWebサイトなどの「オウンドメディア」の「トリプルメディア」に分類する考え方でしょう。

広告 ペイドメディア 投入するリソースに応じ、認知を拡大するなどの効果を得やすい 広告 ペイドメディア 投入するリソースに応じ、認知を拡大するなどの効果を得やすい 自社経営 オウンドメディア 企業自身が保有し、管理・運営するため、情報がコントロールしやすい 自社経営 オウンドメディア 企業自身が保有し、管理・運営するため、情報がコントロールしやすい SNS アーンドメディア 消費者を起点に第三者間で情報が流通するため、消費者に信頼されやすく拡散しやすい SNS アーンドメディア 消費者を起点に第三者間で情報が流通するため、消費者に信頼されやすく拡散しやすい

このトリプルメディアの進化系ともいえるのが、「アーンドメディア」をパブリシティやインフルエンサー起用などのアプローチを中心としたものと定義し、それとは別にSNSなどで行われる消費者起点の情報流通を「シェーアドメディア」とした「PESOモデル」です。

広告 P:ペイドメディア 投入するリソースに応じ、認知を拡大するなどの効果を得やすい 広告 P:ペイドメディア 投入するリソースに応じ、認知を拡大するなどの効果を得やすい パブリシティ E:アーンドメディア メディアやインフルエンサーなど、影響力ある情報源からの情報の拡散により、信用や評判を獲得しやすい パブリシティ E:アーンドメディア メディアやインフルエンサーなど、影響力ある情報源からの情報の拡散により、信用や評判を獲得しやすい SNS S:シェアードメディア 消費者を起点に第三者間で情報が流通するため、消費者に信頼されやすく拡散しやすい SNS S:シェアードメディア 消費者を起点に第三者間で情報が流通するため、消費者に信頼されやすく拡散しやすい 自社経営 O:オウンドメディア 企業自身が保有し、管理・運営するため、情報がコントロールしやすい 自社経営 O:オウンドメディア 企業自身が保有し、管理・運営するため、情報がコントロールしやすい

これから、コンテンツマーケティングの代表的な手法のいくつかを、この「PESOモデル」のカテゴリーごとに整理して紹介します。

広告を適切に組み合わせ、
よりコンテンツの効果を高める:
ペイドメディア

ペイドメディアとは、いわゆる広告活用のことを指します。コンテンツマーケティングと広告のちがいで述べたとおり、広告とコンテンツマーケティングはお互いを補完し合うことができます。つまり、広告を有効に活用することで、コンテンツマーケティングの効果をより高めることが可能なのです。

とりわけ、コンテンツマーケティングにおいてよく活用されているのが、ネイティブアド(ネイティブ広告)です。

SNSやメディアで見られるインフィード型の広告リスティング(検索連動型)広告、メディアなどに設置されるレコメンドエンジンを通じて記事を配信するレコメンドウィジェット型など、ネイティブアドはさまざまなフォーマット・対象に配信することが可能です。コンテンツの特性やターゲットに合わせた方法を選べば、コンテンツを広く流通させ認知を拡大することや、ターゲットユーザーとの接点を獲得することができます。

なかでもFacebookやTwitterをはじめとするSNS広告は、他のカテゴリーのメディア(アーンド、シェアード、オウンド)と親和性が高いこともあり、活用されるケースが多い手法となっています。また、記事広告・タイアップ広告と呼ばれる、メディアの記事形式で掲載される広告を制作しメディア上に掲載することにより、購買促進や認知拡大を図るケースもあります。

影響力を上手に活用することで、
社会現象を起こすことも:
アーンドメディア

アーンドメディアは、影響力のあるメディアや執筆者・制作者を通じ、信用や評判を獲得することをねらいとした手法全般を指します。マスメディアを通じたコミュニケーションを図るパブリシティや、有名ブロガーやSNS上のインフルエンサーを活用するインフルエンサーマーケティングなどが、アーンドメディアのアプローチにおける代表的な手法です。

アーンドメディア上のコンテンツがコンテンツマーケティングの起点となることはあまりありませんが、オウンドメディアなど他のメディアで発信したコンテンツがアーンドメディアで取り上げられることにより、より一般的に広まり評判となる、マスメディアを通じ社会的な話題となるといった、他のメディアだけでは望めない効果が得られることがあるのが特徴です。

アーンドメディアの影響力を上手に活用することで、とくにブランド認知やブランドの好感度向上など、ブランディング強化を図っていくうえでは重要な役割を果たすことが期待できます。

共感の時代に重要性を増す、
消費者起点のコミュニケーション:
シェアードメディア

シェアードメディアはいわゆるソーシャルを活用したアプローチです。日本においてよく活用されているソーシャルメディアとしては、FacebookTwitterLINEInstagramYouTubeなどがあげられます。

シェアードメディアには、企業がアカウントを開設し情報を発信することで、ソーシャルメディアをオウンドメディアのように活用できるだけでなく、消費者と双方向のコミュニケーションを図ることができるという特徴があります。このため、コミュニケーションによりターゲットユーザーの「生の声」を集め消費者理解を深めることや、ターゲットユーザーにファンとなってもらいそのコミュニティを形成することに適しています。

また人々の行動に「共感」が及ぼす影響力が大きくなっている昨今では、共感を生みやすいソーシャルメディアを通じた消費者起点の情報の共有やクチコミによる拡散はマーケティングにおける重要性をますます増しています。

自社でコントロールし、コンテンツを
資産として運用できる場:
オウンドメディア

日本でオウンドメディアといえば、ブログ型・あるいはWebマガジン型のWebサイトを指すことが多いかもしれません。実際、サムライトはこれまで、そのようなメディアを150社以上立ち上げ~運用に至るまで支援しています。

一方で、より広く捉えるとオウンドメディアには、「自社で所有し情報発信する媒体」はすべて包含されるといえます。つまり、コーポレートサイトやその中の動画や事例やホワイトペーパー・ebookなどのダウンロードコンテンツ、メールマガジンやキャンペーンコンテンツ・・・などはすべて、オウンドメディアと呼ぶことができます。

オウンドメディアにおいてどのようなコンテンツを発信するかは自社でコントロールが可能であり、自分たちのプランに沿ってコンテンツを企画し発信することができます。そして、ユーザー目線と自社ならではの資産を組み合わせたコンテンツは、自社のマーケティング資産となります。

オウンドメディアにどれだけのコンテンツを資産としてストックし、有効に活用できるかが、コンテンツマーケティングを成功させるうえで重要なポイントとなるでしょう。

コンテンツマーケティングの事例 コンテンツマーケティングの事例

実際にどんな取り組みが行われているのか、コンテンツマーケティングの事例をいくつか見ることで、理解を深めましょう。自社の取り組みにも役立つエッセンスが学べるかもしれません。

Breaking2:Nike

2時間2分57秒。このフルマラソン世界記録を上回り、2時間の壁を打ち破る。3人のトップランナーを起用し、トレーニングからシューズ開発まで綿密な準備を重ねてNikeが2017年に行ったこのキャンペーンは、3人のランナーのひとり、キプチョゲが世界記録を遥かに上回る2時間25秒という大記録を打ち立てましたが、わずかに2時間の壁を破るには至りませんでした。

この模様はTwitter、YouTube、およびFacebookでライブ配信され、1000万人を超える人が視聴したといわれ、SNS上でも大きな話題となりました。このキャンペーンは、コンテンツマーケティングにおいて顕著な成功を収めた例のひとつといえます。

Breaking2:https://www.nike.com/jp/ja_jp/c/running/breaking2

イケアのアイデア&SNSアカウント&イケア・プレイス:IKEA

オウンドメディアであるイケアのアイデアでは、家をステキな空間にするためのアイデアが数多く掲載されています。それに加え、イケアはFacebookやInstagramなどのSNSを用いたコミュニケーションを得意としており、たとえばイケア・ジャパンのFacebookページは23万人以上のフォロワー(2018年6月時点)を獲得しています。

コンテンツマーケティングを積極的に推進しているイケアの動きで注目を集めたのが、2017年秋にリリースされたAR(拡張現実)アプリ「イケア・プレイス」。2,000点以上の家具を、自宅のスペースに置いたらどのように見えるか、ミリ単位で再現できるという体験の提供は、コンテンツによる新たな価値を創出した例となっています。

イケアのアイデア:https://www.ikea.com/jp/ja//ideas/
イケア・プレイスの紹介:https://www.ikea.com/ms/ja_JP/this-is-ikea/ikea-highlights/2017/ikea-place-app/index.html

コンテンツマーケティングの進め方 コンテンツマーケティングの進め方

コンテンツマーケティングに取り組む際の基本的な流れは、戦略設計、コンテンツの企画・制作、コンテンツ流通、分析・改善というフェーズに分けて考えることができます。ここでは、それぞれのポイントを解説します。

コンテンツマーケティングの
戦略を立てる際のポイント

コンテンツマーケティングの戦略を立てるための1つめのポイントは、経営戦略やマーケティング戦略に沿った目的を明確に設定することです。コンテンツマーケティングを実施する目的は必ずしも1つだけとは限りません。たとえば「売上の増加」「見込み客の獲得」「潜在層・一般層との接点強化」「ファン獲得」・・・など、多岐に渡るかもしれません。そのなかで、経営戦略やマーケティング戦略に沿って優先順位を定め、後から曖昧にならないよう整理しておくことは重要です。

2つめのポイントは、時間軸を意識し、短期と中長期の目標を区別して考えることです。コンテンツマーケティングのデメリット・弱み でも取り上げたように、コンテンツマーケティングの成果を実感するのには時間がかかるケースも多く、短期的な目標だけでは適切な設計を行うことは難しいといえます。中長期に渡る目標とマイルストーンを設定したうえで、「今何をやるべきなのか」が明確になる短期的な目標に落とし込んでいく方が、コンテンツマーケティングを成功させやすいといえるでしょう。

3つめのポイントは、「誰に」「何を」「どのように」届けるのか、全体設計を行うことです。「誰に」を設定する際にはペルソナを設計することが役立つ場合も少なくありません。設定したペルソナに基づき「何を」「どのように」届けるのかペルソナのカスタマージャーニーを描き、タッチポイントや必要なコンテンツを可視化していけば、全体像の輪郭がはっきり見えるようになります。

目的を明確にし、適切な目標を置いたうえで、全体設計を可視化することが、コンテンツマーケティングの戦略設計におけるポイントといえます。

コンテンツの企画・制作をする
ポイント

コンテンツの企画・制作における重要なポイントとなるのが、コンセプトワークです。「今から企画(制作)するコンテンツは、どんなコンセプトに基づいて作られるのか」が明確であるよう、発信する場それぞれにコンセプトを設定すること。そして、それぞれの場においてはコンセプトに沿って一貫したコンテンツを企画・制作することが必要です。

コンセプトづくりは、「自分たちが伝えたいこと」と「その場にいるターゲットユーザーが知りたいこと」を定義することから始まります。そのうえで「ターゲットユーザーの知りたいことをどのように伝えるのか」「伝えることによりターゲットユーザーはどんな体験ができるのか」をコンセプトとして具現化することがポイントです。

適切なコンセプトワークができれば、コンセプトがコンテンツづくりの原点となり、コンテンツマーケティングを成功させるための継続性や一貫性をもたらしてくれることでしょう。

自分たちが伝えたいこと ターゲットユーザーの知りたいこと →コンセプト
    1
  • 自分たちが(それぞれの場において)ターゲットユーザーに伝えたいことが何かを明確にする
  • 2
  • (それぞれの場にいる)ターゲットユーザーの興味・関心や悩み・課題を把握する
  • 3
  • 上記をもとに「ターゲットユーザーの知りたいことを(それぞれの場において)どのように伝えるのか」「伝えることによりターゲットユーザーはどんな体験ができるのか」の絵を描く

コンテンツ流通・集客のポイント

「良いコンテンツをつくったのに、見てもらえない…」といった状況に陥らないためのポイントが、流通から逆算してコンテンツを企画することです。制作するコンテンツが「誰に(=ターゲットユーザー)どのように(=流通経路)届けたいものなのか」を明確にし、それに沿って企画・制作を進める必要があります。

コンテンツの流通経路は、検索エンジンやSNS、ペイドメディアなどさまざま想定できますが、このときに重要なのが、「より具体的にターゲットユーザーがコンテンツと接するシチュエーションを想定する」ということです。

たとえば検索エンジンを接点とするためSEOを前提としたコンテンツをつくるのであれば、「ターゲットユーザーが検索エンジンで検索した時」という想定だけでは不十分でしょう。背景として、そのユーザーがどんな状況で何に困り、どういう情報ニーズを持って検索するのか、検索によって解決したいことが何で、どんな情報を入手できれば満足できるのか。具体的に想定し、それに応じたコンテンツをつくりあげることができれば、より多くの人にコンテンツを届けることができます。

「誰に届けるのか」 ユーザー像(ペルソナ)、インサイト(興味関心・悩み・・・)、シチュエーション 「どのように届けるのか」 検索エンジン、SNS、メールマガジン/メッセンジャー 「誰に届けるのか」 ユーザー像(ペルソナ)、インサイト(興味関心・悩み・・・)、シチュエーション 「どのように届けるのか」 検索エンジン、SNS、メールマガジン/メッセンジャー

分析・改善のポイント

分析・改善を図る際の重要なポイントは、因果関係を正しく見極めることといえるでしょう。ともすれば分析・改善を行う際には、数字と施策の関係ばかりに注目しがちです。しかし、数字や施策の背景まで考慮に入れなければ、正しい分析とはいえず、正しい分析ができなければ適切な改善も行うことはできません。

たとえば、期待する結果が出なかった場合には、施策が悪かったのか、施策に至るプロセスが悪かったのか、プロセスの背後にある戦略が悪かったのか、そもそも戦略の前提となる目標設定にむりがあったのか…というように、1つ1つエスカレーションしながら、問題点を特定していく必要があります。そして、特定された問題点こそ改善すべきポイント。個別の数字や施策ばかりの議論ではなく、真の問題点の原因や改善策の議論や策定にこそ、時間と労力を費やすべきでしょう。

もうひとつのポイントは、戦略的に分析・改善を行うこと。分析・改善は当初設定した目的・目標・戦略に照らし合わせて行われなければなりません。また、分析結果にしたがって改善を行う際にも、優先順位を付け、戦略的にアプローチすることで改善速度を向上させることが可能となります。

コンテンツマーケティングに役立つツール コンテンツマーケティングに役立つツール

さまざまなプラットフォームやツールを上手に活用することは、効率的かつ効果的にコンテンツマーケティングを推進するうえで役立ちます。ここでは、代表的ないくつかのツールを取り上げます。

コンテンツマーケティングに
役立つ基本的なツール

オウンドメディアを運用する際に検討したいのが、Webサイトを管理するCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)。なかでも多くのシェアを獲得しているのがWordPressです。WordPress自体は無料で利用できるため、導入の敷居が低いのが特徴です。また、有料にはなりますが、用途に応じた商用のCMSを選ぶこともできます。多くのコンテンツを管理・配信する際には必須のツールといえるでしょう。

また、マーケティングプラットフォームとして活用されるMA(マーケティング・オートメーション)やCRM(クライアント・リレーション・マネジメント)を上手に活用することができれば、「必要な情報を必要なタイミングで届ける」ことができ、コンテンツマーケティングをより効果的に進めることが可能となります。

くわえて、DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)と連携すれば、ペイドメディアの活用をより効果的に行えるだけでなく、コンテンツのレコメンドやコンテンツを活用した購買促進によりマーケティング効果を向上させることも期待できます。さらに、DMPのデータから、コンテンツマーケティングの戦略(ペルソナやカスタマージャーニー)策定や検証を行い、精度を高めるといった活用方法も考えられます。

シェアードメディアの活用を進めるうえでは、ソーシャルメディア運用ツールの導入が有効になるでしょう。ソーシャルメディア運用ツールを選ぶ際には、投稿管理やキャンペーン実施など、SNS上で自分たちが何を行いたいのか、行おうとしているのかを明確にし、それに合ったツールを選択することが重要です。

コンテンツ制作に役立つツール

コンテンツ制作の際に役立つツールは、どのようなコンテンツを制作するのかによって異なります。よく見られる「SEOによる集客を行いたい」というパターンであれば、GoogleのGoogleトレンドキーワードプランナーなどを活用して、検索キーワードを調査してからコンテンツの企画・制作に取り掛かることにより、検索ニーズに合ったコンテンツづくりが可能となります。また、Googleのツールだけでなく、コンテンツSEOの有料ツールを選定し、活用することもできるでしょう。

SNSの投稿にあたっては、ハッシュタグの収集分析ツールが役立つ場合があります。ハッシュタグの収集や分析はキャンペーンの際に役立つだけでなく、ソーシャルメディア上で今話題となっているテーマをハッシュタグから調べ、盛り上がっている話題について投稿することにより、リーチやエンゲージメントを高められる可能性があります。

動画を制作する場合には、クラウド型の動画制作サービスなどを利用することもできます。手軽に動画コンテンツを作りたい場合には利用してみることもできますが、あらかじめどんな動画を作るのか、しっかりイメージを持っておくことが必要となります。

動画に限らず、マンガやインフォグラフィック、ホワイトペーパーやメールマガジンなど、各種コンテンツ制作についてはツールを活用して内製するだけでなく、専門の会社やライターなどに外注することも選択肢に入れると良いでしょう。

分析・改善に役立つツール

コンテンツマーケティングの領域は幅広いため、分析・改善を行う対象も必然的に幅広くなります。Web上の解析であれば、GoogleアナリティクスSearch Consoleは一般的によく活用されており、同様のWeb解析ツールやSEO分析ツールを利用するケースもあります。

コンテンツを分析する際には、ヒートマップツールを用いることもあります。ヒートマップによって、コンテンツがどこまで読まれているのか、熟読されている箇所がどこか、読了後に期待するアクションにどれだけつながっているか、等を詳細に分析することが可能となります。

ソーシャルメディアでは、各SNSの標準的な分析機能が活用できますが、さらに詳細なデータを調べたい場合には、前述のソーシャルメディア運用ツールやハッシュタグの収集分析ツールの機能を利用するか、ソーシャルメディア分析ツールの導入を検討しても良いでしょう。

パブリシティの効果などは、PR効果の測定サービスなどを用いることもできますが、目に見えない効果も大きいため、データで分析できる内容だけでは十分に全体像をつかめない場合があることに留意しましょう。

コンテンツマーケティング全体の分析を行うには、前述のDMPを活用するケースが考えられる他、最近ではデジタル行動分析ツールなども注目されており、上手に活用することができれば、ユーザーの行動やその背景を分析し、コンテンツマーケティングの実施・改善に役立てることができるでしょう。

コンテンツマーケティングのROI コンテンツマーケティングのROI

コンテンツマーケティングは、短期的な効果を期待することが難しいという特色上、中長期を見据えた投資対効果を測ることが重要となります。このため、コンテンツマーケティングは他のマーケティング手法に比べて、ROIが分かりづらいと言われることもあり、そのことが推進するうえでの障害となる場合もあります。では、コンテンツマーケティングの投資対効果をどう捉えれば良いのでしょうか。

コンテンツマーケティングの投資対効果に関する基本的な考え方

コンテンツマーケティングの投資対効果を考えるうえで重要なのが、「コンテンツが蓄積されるにつれ、投資対効果は高くなる」ということ。短期的な投資対効果だけではなく、今後の見込みも含めて判断しなければ正しく評価できないということを認識する必要があります。

とはいえ、社内でそう気長に待ってもらえるものでもないのが現実。コンテンツマーケティング推進のための社内理解を得るには、「どれくらいで投資回収が見込めるのか」「投資回収後はどれくらい投資対効果が上昇していく見込みなのか」など、当初想定するマイルストーンを明確にしておくことが必要となるかもしれません。

もうひとつ重要なのが「効果」の定義です。コンテンツマーケティングの効果を、直接的な売上貢献だけに定義すると、正しく評価することは難しくなります。コンテンツが持つ間接的な効果や他の施策を補完する働きについても効果として定義できるよう、あらかじめ投資対効果の評価対象に含めておくことが必要でしょう。

効果測定のポイント

効果測定を行う際には、大きく以下の4つのカテゴリーに分けて整理し、コンテンツマーケティング全体の効果を検証することで、実際に得られている効果を正しく評価しやすくなります。

売上への効果「売上への貢献」コンテンツによる直接または間接的な売上への貢献 長期的な効果「見込み客・ファンの獲得」今後の売上やアップセル、LTV最大化などにつながる態度変容・行動換気 共有の効果「アーンドメディア」消費者を起点に第三者間で情報が流通するため、消費者に信頼されやすく拡散しやすい コンテンツの効果「ペイドメディア」投入するリソースに応じ、認知を拡大するなどの効果を得やすい

売上への貢献

マーケティング手法である以上、コンテンツマーケティングに売上への貢献が求められるのはまちがいないでしょう。効果測定の際に留意すべきなのは、コンテンツからの直接的な売上だけでなく、間接的な効果も測定する必要があるという点です。アトリビューション分析やデジタル行動分析、ユーザー調査などを通じて、コンテンツが購買に至る手前の段階で及ぼしている影響についても評価しなければ、正しく効果を把握できているとはいえないでしょう。

見込み客・ファンの獲得

コンテンツは、「いつか買ってくれる」見込み客を創出したり、アカウントのフォローやメールマガジン登録、資料ダウンロードなどの行動をユーザーに喚起することがあります。また、顧客のロイヤリティを高めたり、ブランドのファンを獲得することにより、既存顧客のLTVを高めることもできます。このような結果は今すぐに売上につながっていなくても、将来の売上につながることが期待できるため、コンテンツマーケティングの効果と捉えることができます。

エンゲージメント獲得

コンテンツに積極的に関与し、共感し、拡散するユーザーと出会うことは、コンテンツマーケティングにとって重要なことです。「共感の時代」ともいわれる昨今、多くの共感を獲得し、話題となることは、ブランドにとって大きな価値があり、マーケティング上の資産となります。さらに、ユーザーとのコミュニケーションを通じ得られた「生の声」はサービスや製品の提供、改善に役立つものであり、これもまたマーケティング上の資産といえます。エンゲージメントやコミュニケーションから得られた資産も、コンテンツマーケティングの効果として評価することが必要でしょう。

接点の獲得

コンテンツマーケティングの効果測定の第一歩ともいえる、ユーザーとの接点の獲得の評価です。PV(ページビュー)やUU(ユニークユーザー)、リーチ数や動画再生数、コンテンツの読了数や動画視聴完了数など、コンテンツへの直接的な接触の状況を評価することも重要です。とはいえ、コンテンツマーケティングの効果をこの部分だけで測定するのでは不十分であることも留意する必要があります。

コンテンツマーケティングのよくある課題 コンテンツマーケティングのよくある課題

コンテンツマーケティングを実施する際には、さまざまな課題に直面します。ここでは、とくによく見られる課題を3つ取り上げます。

どこから手をつければよいか
分からない

コンテンツマーケティングの領域が多岐に渡るため「どこから手をつければよいか分からない」。この背景にあるのは、コンテンツマーケティングの戦略が明確になっていない、ということです。

急がば回れ、と言うように、「どこから手をつけるか」を決めるためには、戦略を策定することが必要です。そして適切な戦略を立てるためには、目的と目標の明確化が必要となります。まずは自社の状況とコンテンツマーケティングの特徴の双方に適したコンテンツマーケティングに取り組む目的を設定するところから始めるとよいでしょう。

コンテンツを継続的に
制作することが難しい

コンテンツマーケティングは中長期に渡って継続することで効果の最大化が期待できるのですが、一方で中長期に渡ってコンテンツを制作し続けること、その体制を社内で維持することが困難となり、途中で挫折してしまう、というケースも少なくありません。

コンテンツの企画・制作には想定しているよりも多くの手間や時間がかかるケースが多く、社内で一度体制を構築しても、他の業務に追われていつのまにかコンテンツ制作が進まなくなるというのもよく見られるパターンです。

この課題をクリアするための方法としては、できるだけコンテンツの型をつくっておき制作段階の手間を減らすこと、メディア間でのコンテンツ再活用によりできるだけエコに運用を進めること(例:セミナー資料を再編集してオウンドメディアの記事とホワイトペーパーにする)、そして予算との兼ね合いもありますが、コミュニケーションの取りやすいパートナーを見つけ上手に外注することなどがあげられます。

また、コンテンツを継続的に制作・発信することは大変だということを事前に理解したうえで、十分な余裕をもった計画を立てることも必要でしょう。

効果計測が難しい、
効果を測る指標がない

コンテンツマーケティングの実施における課題となる「効果計測」。効果測定のポイント で述べたように、4つのカテゴリーそれぞれの指標を把握し、整理することがまず第一歩といえるでしょう。

そのうえで、実際の運用においては、効果測定の指標の中から、目的に沿ったKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)を設定し、そのKGIに紐づく中間指標としてKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設計していくことが重要です。

正しくKGIとKPIが整理したうえで、各施策がどのようにそのKPIやKGIの達成に貢献していくのかを描き、実施した結果を検証し改善を重ねていくことにより、効果を確認しながらコンテンツマーケティングを進めていくことが可能となります。

コンテンツマーケティングを外注し、パートナーのサービスを利用する コンテンツマーケティングを外注し、パートナーのサービスを利用する

コンテンツマーケティングを成功させるために、自社に足りないノウハウやスキルを獲得するため、あるいはリソース不足を補うために、外部のパートナーの支援を受けることも、優れた選択肢です。しかし、外注する際には留意しておくと良いポイントがいくつかあります。コンテンツマーケティングが魔法の杖ではないように、外部のパートナーがどれほどコンテンツマーケティングの専門家であるとしても、魔法使いではないのです。

外注する際の心構え・考え方

外注し、パートナーのサービスを利用する際に重要なのは、「コンテンツマーケティングに関してはパートナーの方がノウハウやスキル、経験を持っていても、自社に関する知識は自分たちの方が遥かに多く持っている」という事実を忘れないようにすることです。

自社のアセット、ストーリー、伝えたいポイントなど、コンテンツの背景となる部分に関しては、自分たちの方が多くの情報を握っており、パートナーとはいわば「常識がちがう」というくらいに考えておくことが必要です。

「パートナーに外注すれば、あとはなんでも上手にやってくれる」というのは理想ですが、残念ながらそううまくいくケースはあまり多くありません。早い段階から自社の情報についてできるだけインプットしながらパートナーが理解しているか確認したり、逆に些細な点でも確認したい点はどんどん質問・確認するなど、コミュニケーションを深めていくことが重要です。

外注先を選ぶポイント

外注先を選ぶ際には、パートナー候補それぞれの得意分野や強みを見極め、自社の目的や方向性に適した得意分野や強みを持っているかどうかを確認することが、重要なポイントといえます。コンテンツマーケティングは幅広い領域に及ぶため、「やりたいこととやってもらえること」が異なると、当初の戦略やイメージどおりに進めていくのが困難になる場合もあるからです。

そのために重要になるのが、「自社の目的や方向性」をあらかじめ明確にしておくことです。「どんな目的で」「誰に何をどのように届けるために」コンテンツマーケティングに取り組むのかは、パートナー選びの基準ともなるはずです。

コンテンツマーケティングに取り組むにあたり、良いパートナーを見つけ、二人三脚で進めることができれば、成功への近道を通ることができるでしょう。

コンテンツマーケティングを徹底サポート。「サムライトのサービス」 コンテンツマーケティングを徹底サポート。「サムライトのサービス」

本コンテンツを制作したサムライトは、コンテンツエージェンシーとして、コンテンツマーケティングに取り組む企業をサポートするさまざまなサービスを展開しています。コンテンツマーケティング全般、また各施策実施にあたっての悩み・課題など、なんでもお気軽にご相談ください。

オウンドメディア向けサービス

「オウンドメディアを始めたい」「オウンドメディアの成果が出ないので改善したい」「コンテンツを制作するリソースが足りない」といったオウンドメディアの構築・運営に関する幅広いニーズに応えます。戦略策定、メディア設計からサイト制作、コンテンツの企画制作、広告やSEOによる集客推進など、オウンドメディアの運営に必要なサポートを一気通貫で提供します。

ソーシャルメディア・SNS(アーンドメディア)向けサービス

「アカウント運用を始めたい」「SNS運用の成果が出ないので改善したい」「アカウントを運用するリソースが足りない」といったソーシャルメディア活用の悩みを解決します。戦略策定やアカウント運用、キャンペーンやイベントの企画立案、動画・インフルエンサー・広告など、各施策をワンストップで提供し、ソーシャルメディア活用を成功に導きます。

ペイドメディア・Web広告ソリューション

「コンテンツへの集客に苦戦している」「オウンドメディアやSNSアカウントのファン獲得が進まない」「獲得数を最大化させつつCPAを最適化させる広告運用が難しい」といった課題を解決するため、Facebook・Twitter・Instagram・LINEなどSNS広告、リスティング広告、ディスプレイ広告、News Picksブランドアカウントやはてなブックマーク広告を活用できます。『最先端のテクノロジー』と『コンテンツの力』で、新しい広告のカタチを創り出し、ユーザーが良質な情報(広告)と出会う機会を提供します。

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オウンドメディア、ソーシャルメディア・SNS、認知・集客・Web広告活用などのテーマ別によくある課題をまとめています。コンテンツマーケティングの全体設計や戦略策定から、個別の施策の実施に至るまで、さまざまな課題の解決が可能です。

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