アドテック東京2018「広告はスポンサーファーストからコンテンツファーストへ」セミナーを徹底レポート!


こんにちは。

サムライト新米インターンのたっちーです。

先日、広告業界の祭典「アドテック東京2018」の2日目(10/5(金))に参加して参りました。

今回は、約500人もの聴衆を前に行われた大規模セミナー、“キーノートトークセッション”の中の「広告はスポンサーファーストからコンテンツファーストへ」の内容をお届けします。

(登壇者:トランスコスモス株式会社 取締役 上席常務執行役員兼CMO 佐藤俊介氏)

スター発案の企画を落札する!?広告の再定義へのチャレンジ

生活者が巷に溢れる広告主からのメッセージに辟易している中、トランスコスモス社ではいま、「広告の再定義」に挑戦しているとのこと。

「スポンサーやユーザーのための」ではなく、「スターのための」プラットフォーム「Me &stars」*というライブ配信アプリをリリースしたそうです。

*スター発案の企画を、企業や個人がオークション形式で落札できる。さらに、その実現した様子を番組としてネット配信するというアプリ。

実際に、俳優の山田孝之さんが女性のバストサイズを測定したことで話題になったイベントもこのアプリから生まれたイベントであったそうです。

このアプリによって、“企業だけでなく個人もが落札し、企画に参画できる”という点はこのアプリがもたらした大きな変化だと感じます。

 

このように一般の生活者と共創していく形こそが、広告の再定義へのチャレンジ、ということなのでしょうか。

2700万円で落札され実現した企画「人気俳優がバストを…?」

さて、俳優の山田孝之さんが女性のバストサイズを測定したイベントに話は戻りますが、この企画は落札時に「山田孝之が一日受付係をやります!」といった企画だったそうです。

それが、なんと開始わずか40分でブラジャーの会社に2700万で落札されてしまったのです。

この予想以上の金額に制作側は浮足立っていたそうですが、高めの金額で落札した担当者の方に「女性のバストサイズを測るイベントをしてほしい」と交渉されたそうです。

しかし、2700万で落札された山田孝之さんは何も言い返せず、あの女性のバストサイズを測るというイベントを実現するに至りました。

—オークションで高額落札された人物の世界ランキングにて、amazon社長に次いで突如世界2位にランクインを果たした山田孝之さんの写真。

 

スポンサーファーストか、コンテンツファーストか

前代未聞の“スター発”のキャンペーンは、結果として、売り上げ2倍、Twitterのシェア数は9万件を超えるという大成功に終わりました。

誰もが予想もつかなかったキャンペーンが実現し、誰もが予想もつかなかったリターンを得ることにつながりました。

その他にも、尼僧であり小説家の瀬戸内寂聴さんと、一般人(落札者)を交えたインフルエンサー8人との対談企画がオークションにかけられ、一般人の方が70万で落札し、一般人も交えた対談が実現しました。

更にこの後、対談の放送を見たお菓子メーカーから問い合わせがあり、新商品の開発に繋がったそうです。

このような予想もしなかった現象の数々からも、佐藤さんは、

「スポンサーファーストでスターをキャスティングし、コンテンツを制作。そこにファンが飛びつく。」という流れと、

「コンテンツ(スターや企画)ファーストでファンに発信し、時にはファンをも巻き込んで一緒にコンテンツ作り、そこにスポンサーがつく。」という流れ、

どちらがデジタル社会にマッチしているか?という問題提起をしていました。

みなさんはどう思いますか?

まとめ

セミナーの冒頭で、「今、広告は嫌われている?」というお話がありました。

(「そもそも嫌われてもいなく、どうでもいい存在なのでは?」という指摘もありますが…。)

これは、今回のアドテック2018のセミナーで共通して言及されていたことです。

その背景には、①ネット広告の効率化追求による弊害②自分で情報を取捨選択る生活者のマインドの二つがあると考えられています。

ネット広告の特性として、ネット広告はネット上でのあらゆる消費行動のデータを統合し、「これが欲しいだろう」とターゲティングをして広告を表示します。

これは効率的ではある反面、パーソナライズされることに気味悪ささえ感じてしまう生活者も多いでしょう。

また、ネット広告はパーチェスファネル*における先端の「購入」の段階を得意としてると言われています。広告主側はどうしてもROI(投資対効果)の観点から購入などのアクションを重視する傾向にあり、結果的に生活者の意思に関わらず、購入を促す広告を「見せられる」ことになるという現実があります。

*パーチェスファネル…下記の図を参照二つ目は、スマホを使用している時の生活者のマインドは、自ら情報を取捨選択しているため、ネット広告のように一方的に表示される仕組みと相性が良くありません。

このような背景から、一方的に表示される広告は少なくとも生活者に好まれていません。広告主である企業には今、生活者に受け入れられる手法・考え方への転換が求められていると言えます。

今回のセミナーで紹介された “スター発”の企画を発信するというモデルは、コンテンツ(スター)のファンに対して、スポンサー(企業)の広告がより深く届くのが特徴です。

これはまさに現在の生活者にフィットした「広告の再定義」のモデルの一つであり、「バスト測定イベント」は、そうした変化の中で生まれたイベントだったのかもしれません。

企業都合ではなく、社会や消費者に合わせたアプローチを重視するという意識を持つべき時が来ているのでしょうか。


ABOUTこの記事をかいた人

立原南美

サムライト新米インターン。 マーケティング本部にて、CCMの下で日々奮闘中。 趣味は旅で、アフリカに行ったり、国内ではヒッチハイクをしたりスリリングなことが好き。